”ロヒンギャ”という民族のことを聞いたことがあるでしょうか。
ミャンマー西部に住んでいる100万人のイスラム系少数民族のことで、1990年代から数十年にわたり、差別や迫害を受け、多くの人々が国外に逃れています。
この「難民問題」を解決する方法はあるのか、問題の原因を探りながら見ていきます。


あまり聞いたことがない名称ですが、また民族問題ですか…
人類は一生この”民族”や”国家”という概念に囚われながら、争いや差別を繰り返していくのでしょうか…

地理的に守られた島国である日本に住んでいると、まさに対岸の火事にしか感じえない”民族問題”だけど、だからこそ精神的にも肉体的にも余裕のある僕たちで出来ることはないか、考えるべきだと思うんだ。

まぁ…
募金ぐらいですかね…。

そ、そうだね…
残念ながら現地に行って支援をするなんて大それたことは出来ないし、何よりこんな平和な日本に生まれた身としては、現地に行く勇気も義理もない…

(義理ってあんた・・)

きれいごとだけで、助けたいというのは簡単だからね。
まずは彼らの現状を知って、その上で思う事があったならば支援していけばいいと思うよ。

ではその前に、簡単にでも”ロヒンギャ”問題を教えてもらいましょう。

here we go!!

(マリオ?!)
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ロヒンギャとは

(出展:GoogleMap)
ロヒンギャとはミャンマーの西部である「ラカイン州」に暮らす、イスラム系の少数民族です。
その数、100万人と言われており、彼らに国籍はありません。
ミャンマー人かというと、そうではなく、ロヒンギャ民族の特徴として、やや浅黒い肌の色、彫の深い顔立ち、日本人からするとインド人やバングラデシュ人の見た目の顔立ちをしています。
早い話、ミャンマー人から見たら、「全く異なる人種」なのです。
さらには、ミャンマー人の9割が仏教徒だと言われている中で、ロヒンギャはそのほとんどがイスラム教徒なので、宗教観でもミャンマー人から見ると、全く異なる人種とされています。
ロヒンギャの人々が”ロヒンギャ”としての民族意識を持ち始めたのは、1950年代以降と言われている反面、ロヒンギャの先祖たちと考えられるイスラム教徒の人々は、15世紀にはすでに、このラカイン州に居住していたことが分かっているのです。

陸続きの国家ってのは、こういう問題が絶えないね。

われわれは島国に生まれたことを感謝するべきですね。汗

ちなみに現代のロヒンギャ問題、日本は全く無関係ではないんだよ。
むしろ問題の一端を担っているんだ。

ファッ!!
ロヒンギャ問題の歴史

(出展:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/09/20-34.php)
『ロヒンギャ+ラカイン州』の歴史には、これまで4回に渡る、大きな移民流民の流れの中で形成されていきました。
①15世紀、ラカイン地方に存在していたアラカン王国の王様は宗教観に寛容で、王様自体は仏教徒であったにも関わらず、イスラム教徒も分け隔てなく受け入れていた。
(当時は仏教徒とイスラム教徒の対立はなく、むしろお互いの商人同士が仲良く交易をしていた。)
②1826年、イギリスがミャンマーの地(ラカイン州を含む)を植民地化。
これによりミャンマーの地(ラカイン州を含む)は、イギリス領インド帝国の一部となり、イスラム教徒やヒンドゥー教徒が大量流入、特にラカイン州には仏教を主とするインド人が流入し、宗教的摩擦が発生することに。
③第二次世界大戦中、日本がミャンマーを占領。元々ミャンマーを植民地にしていたイギリスはミャンマーにいるイスラム教徒を支援し、日本に攻撃。日本は反対に元々ミャンマーにいた仏教徒を支援し、イギリスを攻撃。(完全なる宗教戦争がここで勃発)
④第二次世界大戦後、1947年にインド、1948年にミャンマーが、それぞれイギリスから独立。

インドは元々、仏教徒なので、お互い交わることのないイスラム教徒の人々は、東パキスタン(現在のパキスタン)と西パキスタン(現在のバングラディッシュ)としてそれぞれ独立。
これで宗教的にも落ち着くかと思いきや、独立したばかりの西パキスタン(現在のバングラディッシュ)は食料不足で困窮者続出。
そこで、ミャンマーの政治の力が及んでおらず、流入しやすいラカイン州に今のロヒンギャの人たちがどんどん流入していったのです。

要するに、ロヒンギャの人たちとは西パキスタン(現在のバングラディッシュ)の人たちがラカイン州に流入していった結果なのでしょうか。

いや、それが全部ではないよ。
そもそもラカイン州にずっといたロヒンギャの人たちもいるわけだし。
早い話、”類は友を呼ぶ”ってやつで、ラカイン州には「インド系の見た目だけどイスラム教徒」っていう人たちが自然と集まっていったんじゃないかな。
そうしてミャンマーが次第と国としての機能が強くなり、中央集権国家として推進されていくにつれ、ラカイン州への統制もとれていきます。(今まではラカイン州まで見てる余裕がなかったものが、余裕がでてきた)
それにより、ミャンマー人としては、自分たちと肌の色も宗教も違うロヒンギャの人たちを、”不法入国者”として扱うようになり、迫害・殺害がおこなわれたのです。
こうしたミャンマーの迫害から逃れるように、ロヒンギャの人たちは西パキスタン(現在のバングラディッシュ)に避難し始めました。
2017年8月には、その数およそ70万人のロヒンギャの人たちが、西パキスタン(現在のバングラディッシュ)に避難していたことが判明しているのです。

なんちゅー根の深い問題。

西パキスタン(現在のバングラディッシュ)側も、避難民の受け入れには限界があるからね。他の国々も支援をしてあげないとロヒンギャの人たちはどこからも四面楚歌になってしまうよ。

もどかしいですね・・。
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ロヒンギャと日本

(出展:GoogleMap)
第二次世界大戦中に、日本はミャンマーにいた仏教徒を支援しました。言ってみれば”反ロヒンギャ”として、ロヒンギャ(ミャンマーにいたイスラム教徒)を敵としてみなしていたのです。
日本人だけが、その後のロヒンギャの全てを背負っているわけではないですが、時代は変わりイギリス軍もいない今、ロヒンギャの人たちに出来ることはたくさんあります。
といっても冒頭であった通り、募金くらいしか出来ませんが…。
※ちなみにロヒンギャのことを調べていたら、『国連UNHCR協会』という日本の公式支援窓口があったので、もしロヒンギャの迫害に何かを感じましたら見てみてください。
募金も募集しています。(私はしていませんが。汗)

まぁミャンマーの国の話だから、他の国がとやかく言うのもどうかと思う人もいるかもだけど、もし僕たち日本人が同じ目に遭っていて、国も何もしてくれない…むしろ国は自分たちの敵…
みたいな状況だった場合、希望の光は他の国々にしかないよね。

国際的に色々な国が声をあげることで、食糧難・衛生危機・民族浄化が表ざたになる、そうすればミャンマー政府も同じことは続けられなくなります。

少しずつでも声をあげて行動することが大切なんだね。

(でも募金してないんですよね・・)
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たまに夕方のニュースなんかでやってるよね。ロヒンギャ難民問題。